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エデンの西の片隅で

140字では足りない時に。

疑似株主化するファンについて

最近めっきり140字という心地よい制限のぬるま湯の中で過ごしていたので、長文を打つこと自体がほとんどなかったのですが、今日は思うところがあったので少し書き残しておきます。

 

昨日飛び込んできたアンダーソンの件。恐らく確定なのでしょうけども、さすがに歴も長くヲタク内では圧倒的な知名度を誇る彼だけに、様々な方がTwitterでも触れていました。

 

その中でたまたまRTで回ってきた意見の中に、「彼のことを惜しむようなコメントをしている人の中で何人の人が彼の写真の一枚でも買ったのだろうか。その人達が少しでも動いていれば結果は変わったのではないだろうか」という趣旨のものがあり、ふむ…と考えさせられました。

 

確かに公式ショップの写真の売り上げはとても分かりやすい人気のバロメーターです。

雑誌のアンケートハガキや番組への意見等々も同様です。

特にJr.総無所属時代に突入して以降、これらを活用して担当の露出をもっと増やそう、そしてデビューに繋げていこうという動きをよく見かけます。

そこまでは分かります。応援したいという気持ちを表すのであれば、最も合法的で地道な活動と言えるでしょう。そこは特に否定するつもりはありません。

 

ただ、それ故に「動かざる者口を挟むべからず」という流れができつつあるのを感じる機会も増えたように思います。

 

今回のアンダーソンの件でも、彼の存在を知る人であれば多かれ少なかれ惜しむ気持ち、淋しい気持ちを抱くことでしょう。

それは彼に限らず、少しでも見知ったJr.が去る時には自然と浮かぶ気持ちですし、言葉にすることも不自然なことではありません。

 

実際、私の元担が突然退所した際にも、たくさんの方が彼のことに触れて退所を惜しんでくれました。

おそらくその方たちの多くは該当担ではないですから、彼の写真を買ったこともないでしょうし、雑誌のアンケート等で彼の名前を書いたこともない方が多かったと思います。

それでも彼のそれまでの活動を覚えていてくれて、私にも声をかけて下さったことは、とても嬉しく思いましたし、彼がそこに存在した証だと感じました。

(余談ですが、彼はその後も現在進行形で自分の音楽に邁進されています)

 

件の呟きの主の真意は私には分かりかねますが、私はこの「写真の一枚でも買えば変えられたかもしれない」という言葉に、「動かざる者口を挟むべからず」に似たものを感じました。

 

私もかつてはデビュー前のKis-My-Ft2の公式写真を一本線引きで全買いし、ツアーとなれば週末もボーナスも全て捧げる勢いで通い、デビューが決まればご祝儀と称して同じCDを複数枚購入しました。

あの当時、キスマイ担には同じような行動に走った人が大勢いたと感じています。

事務所が推してくれないなら私達が…暗黒時代の阪神ファンもかくやと言わんばかりの一種の熱狂の最中にいたのでしょう。

 

そして散々貢いで貢いでいざデビューしてみれば、純粋に楽しめたのはお祭り騒ぎで1stシングルを引っさげたツアーの辺りまで。

以降はやれ衣装格差だ、Jr.と同化だ、企画モノユニットだと、あの頃夢見ていた幸せで楽しいばかりのデビュー組生活はどこ?という虚脱感とやり場のない怒りに苛まれるようになりました。

 

奇しくも当時の担当が土壇場で出演しないことが発表された舞台で衝撃的な出会いを果たした現担が自分の守備範囲の年齢(=高校卒業)に達したこともあり、割とあっさり担降りし、現在は楽しく穏やかな真田担ライフを送っている私ですが、今思い出してもあの頃の自分と周りの熱狂ぶりは何だったのかと嘆息するばかりです。

 

楽しかった。それは間違いないです。

でもそれと同じくらい苦しかったというか、息苦しかったという記憶も残っています。

 

要は必死すぎたのです。

必死すぎて、好きだから応援しているのか、こんなに応援してきたんだからデビューしてくれないと報われないじゃないかという意地なのか、それすら見失っていたのかもしれません。

この場合の報われないは、メンバーのことなのか自分のことなのか…言わずもがなですね。

 

だからこそ、デビューした時の売り出し方にも大いに不満を覚えたのです。

私達が好きだったKis-My-Ft2はこんなんじゃない。

こんなデビューは望んでいなかった。

下世話な例え話をするなら、今まで散々貢いできた男が、ちょっとモテ始めたら途端にこちらに冷たくなった…そんな気持ちに近かったのかもしれません。

そして実際、現在のKis-My-Ft2にとってデビュー前のあれこれは触れてはいけない黒歴史と化しつつあるようですが…それはまぁさておき。

 

話を「物言うヲタク」に戻しましょう。

繰り返しますが、合法的な方法で声を上げることは大いに結構。動かずに後悔するくらいなら動いて後悔する方がいいという考え方も間違いではないはずです。

 

ただその副産物として、声を上げることなく楽しむファンを蔑んだり、差別化することが、本当にタレント本人の益になるのかは別問題だと思います。

 

Twitterというのは便利です。何か行動を起こせばすぐに書き込めますし、『彼のために〇〇しましょう!』の一言で何となくリーダー気分を味わえたりもします。

 

でもそれを正義として振りかざせば、興味を持つはずだったライトなファン候補を逃がすことにも繋がりかねません。

 

お金を出して写真を買う、雑誌を買う、アンケートを送る。

それら全てはあくまでも自分自身が趣味として、自己満足として行っていることに過ぎないということは、努々忘れない方がよろしいのではないでしょうか。

 

もしもそれらが半ば暗黙の了解で義務化するのであれば、息苦しくて堪らないでしょうね。少なくとも、私はそんな中では楽しくヲタクをやっていける自信はありません。

 

お金と手間をかけたヲタクだけが物を言う権利がある。そんな閉鎖的な世界にならないことを祈ります。